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このページでは、形式論理についての初学者向け解説記事を掲載しています。

※書籍版および書籍のpdf版には、各節ごとの確認問題と各章ごとの演習問題、およびそれらの解答・解説が掲載されています。なお、pdf版については上記のページ(やまなみ書房)から無料でダウンロードできます。

§1. 古典命題論理の意味論

私たちが普段用いている論理は、私たちが想像しているよりも遥かに複雑な構造をしている。そこで、いきなりその論理について語るのではなく、まずはその様々な側面を切り取ることで得られる断片について語ることにしよう。このような断片の中で最も基本的なものとして古典論理と呼ばれる論理がある。そして、古典論理は古典命題論理古典述語論理(以降では、単に「命題論理」、「述語論理」と略す)の二つに分かれる。まずは、前者について学んでいく。

§2. 古典命題論理のタブロー

第1章では、真理値表を用いて論証が妥当かどうかを判定する方法を学んだ。しかし、この方法は、分析したい論証を構成する原子命題の種類が増えれば増えるほど指数関数的に大変になっていく。つまり、それぞれの原子命題は真か偽の二通りの可能性があるので、n種類の原子論理式があれば、2^n通りの可能性を全て調べなければならない。そこで、第2章では、より楽に論証が妥当かどうかを判定する方法を学ぶ。

§3. 古典述語論理の意味論

第1章と第2章では、原子命題を最も基礎的な単位として扱った。例えば、§1.3で述べたように、命題論理では「私」と「猫が好きだ」の間にある関係性を表現することができないので、「私は猫が好きだ」をそれ以上分析することはできない。そこで、第3章では、主語と述語の間の関係を分析することができる論理として、述語論理と呼ばれる論理を学ぶ。この論理を用いれば、「全ての〜は…だ」や「ある〜は…だ」といった文を扱えるようになる。

§4. 古典述語論理のタブロー

第3章では、閉論理式の真理値の定義を用いて論証が妥当かどうかを判定する方法を学んだ。しかし、この方法は、文章で長々と記述するので視覚的に分かりにくい上に、機械的に実行できる手順ではない。そこで、第4章では、視覚的に分かりやすく、しかも機械的に実行できる手順として、述語論理のタブローを導入する。§4.4までの間は単項述語論理の閉論理式、§4.5以降は多項述語論理の閉論理式を扱う。